「限界」は想像のはるか遠くにある~パラリンピック観戦のススメ~

早いもので9月も間近。夏休みが終わります。この期間ならではの時間を使って,満足のいく成果は得られましたか? あるいは,秋以降のジャンプアップが予想できるような手応えはつかめましたか?
終わりゆく夏休みの過ごし方に納得のいっている人にもそうでない人にも,チェックすることをおすすめしたいイベントがあります。8月29日から9月9日までロンドンで行われる,パラリンピックです。
「自分にはこのくらいできれば充分だろう」と思っている人,「◯◯が××だったから~~ができなかった」という気持のある人にほど見て頂きたい。

日常生活にさえ不便を感じていてもおかしくない身体的状況にある人達が,想像もつかないような努力と強い気持で「世界一のアスリート」になるための戦いを繰り広げます。下半身を使えない人が上半身強化と技術向上によって50mのタイムを伸ばし,目の見えない人が,ボールにつけられた鈴の音を聞きながら方向感覚やバランス感覚を研ぎ澄まして相手ゴールへのシュートを狙う。……彼らの競技を見て,自分がまだどこかで怠けていないか,自分の中にまだ使えていない部分がないかを考えてみてください。

自分の「限界」をほどほどの所に設定してしまえば,いろんなことがカンタンです。「限界」を超えたら,もうそれ以上はやらなくて良いのですから。でも,そこまでのことしかできませんし,そこまでの人間にしかなれません。
「限界」を「目標」と言い換えてもいいかもしれませんね。どこを目標にすえるか,は自分の可能性をどこまで信じられるかです。「目標」は,一度決めたら終わりではありません。折にふれてより高く目標を設定しなおすことが,その先の人生をどんどん広げていくことになります。
パラリンピックは,「人間の限界」が我々の想像するよりどれほど遠くにあるのかがわかる素晴らしい機会。NHKで連日放映される予定です。