数学講師より,センター数学の講評です。
数学IA
例年との比較:例年並み
大問構成,配点,問題量は例年通りでした。
基本事項の確認で解ける問題が多く,計算量がやや減少したためこの評価です。
点数を落とすとしたら,第1問・第3問でしょうか。ていねいな誘導が減少し,解法の選択を誤ると落としてしまったかもしれません。
逆に第2問は解きやすく,過去問をやった人は昨年の問題に似ていると思った人もいるのではないでしょうか。この辺は,センターは過去問対策が最重要と言われる所以であると思います。
数学IIB
例年との比較:やや難化
形式は数学IAと同じく例年通り。
ただ問題のボリューム,計算量が増加し,スピードや計算の正確性が求められた局面が多かったと思います。
特に第4問のベクトルは計算量が大幅に増加しました。
その他,第1問・第3問には一部2次試験レベルの出題もありました。
今後の対策
IIBは難化とはいえ,過去にこのレベルの難易度の年度はありましたので,想定の範囲外というわけではありません。
個別試験でももちろん過去問対策は大事ですが,「出題範囲の問題は出る可能性がある」ということも重要です。これは普段の演習量が響いてきます。
今後も,基本的には「演習量」が大きな武器となります。問題を覚えるというよりは,その場でしっかり考えて解くよう心掛けましょう。試験では,類題とはいえ「初めて見る問題」が出ますから,その場で考えることはどうしても重要です。