「計画性がない」は、性格ではなく技術の問題です

中学前半〜中3

「うちの子は計画性がなくて」「言わないと宿題をやらない」――面談でよくいただくお悩みです。ただ、これを本人の性格や意欲の問題として片づけてしまうと、打ち手が「もっとしっかりしなさい」という声かけだけになり、たいてい空回りします。多くの場合、これは性格の問題ではなく、直しようのある技術の問題です。

宿題が「一か所に集まっていない」だけかもしれない

いまの学校は、連絡の手段が一つではありません。学習用のアプリ、先生ごとの口頭での指示、板書、配られるプリント――やるべきことが複数の場所に分かれて出てきます。すると、本人にとっては「何が宿題で、締切がいつか」を頭のなかで一つにまとめること自体が、かなり難しい作業になります。

「計画性がない」ように見える状態の正体が、実はこの情報の散らばりであることは少なくありません。だとすれば、打ち手はシンプルです。やるべきことを一か所に集める仕組み――手帳でも、スマホのリマインダーでも構いません――を作るだけで、状況が変わることがあります。能力を上げる話ではなく、集める場所を決める話です。

「意欲がない」のではなく、把握できていないだけのことも

宿題に追われて睡眠時間が削られている、いつも締切ぎりぎりで慌てている。そんな様子を見ると、つい「もっと早くやればいいのに」と思ってしまいます。けれど、本人のなかで「何が宿題で、いつまでなのか」が把握できていないだけ、というケースがよくあります。

意欲はあるのに、把握できていないから動き出せない。この二つは、外から見ると同じ「だらしなさ」に見えますが、原因はまったく違います。まず「意欲の問題なのか、把握の問題なのか」を切り分けてみると、次の一手が見えやすくなります。

提出物は、「いつ出すか」の設計で決まる

もうひとつ、保護者の方が見落としがちな失点要因があります。定期試験の提出課題です。

提出物を「テスト当日に出す」設計になっていると、前日に慌てて手をつけ、最後は答えを写して間に合わせる――という崩れ方をしやすいものです。これは本人のやる気というより、締切と取り組み方の設計の問題です。いつ着手して、いつ終わらせるか。そこを逆算して決めておくだけで、同じ課題でも中身がまるで変わります。提出物は評定にも直結しますから、ここを整えるだけで成績が動くことも珍しくありません。

まず「集める・切り分ける・逆算する」から

計画性は、生まれ持った才能ではなく、あとから身につけられる技術です。やることを一か所に集める。意欲の問題か把握の問題かを切り分ける。提出物は締切から逆算して着手する。この三つを整えるだけでも、「うちの子は計画性がない」という悩みの多くは、輪郭が変わってきます。

もし、お子さんに合った形でこの仕組みを一緒に作りたいときは、学習カウンセリングでご相談いただけます。リープエンジンの面談でも、内容そのものを教える前に、まずこの「やることの整理のしかた」から立て直すことがよくあります。土台が整うと、同じ勉強量でも、手応えが変わってきます。