4STEP

4STEP を​お使いの​方​へ

数学の宿題といえば 4STEP——高校範囲に入った中高一貫校の生徒さんにとって、『4STEP』(数研出版)はそれくらいの定番です。数研出版の教科書に準拠した傍用問題集で、学校でまとめて購入する学校採用の教材。定期テストのたびに「範囲の 4STEP、ノート提出」という課題が出る学校も多いはずです。この記事は、4STEP と日々格闘している生徒さんと、その様子を見守る保護者様に向けたものです。

紙面の構成から。章ごとに、公式と要点を整理した「要項」があり、続いて基礎の STEP A、標準の STEP B、そして発展問題、章末の演習問題という段階が並びます。STEP A は教科書の例・問レベルの反復、STEP B は応用例題から章末レベルまでを段階的に配置したもの。ひととおり学習するための目安として一部の問題に印が付き、章末の演習問題には難易度の星印が付きます。要所には指針付きの例題も置かれていますが、基本は「問題がひたすら並ぶ本」です。分量は多く、たとえば数I+A の一冊で、小問まで数えると1,000題を超えます。

「解答が​簡潔すぎる」と​いう​批判に​ついて

傍用問題集には、昔から「解答が簡潔すぎて自学に向かない」という批判があります。たしかに 4STEP 本体の巻末にある「答と略解」は、原則として答えの数値と図のみ。これだけを頼りに独学するのはむずかしい、という指摘自体はその通りです。

ただ、LE の見方は少し違います。第一に、学校採用の 4STEP には詳しい別冊解答が付きます。この別冊は学校採用専用で、書店では本体も解答も個人には販売されていません。つまり、別冊解答とセットで配られる学校経由の形こそが、4STEP の完全な姿なのです。「解答がない問題集」という世間のイメージは、この本の半分しか見ていません。

第二に、そもそも解説がすっきりしていることは、弱点ではなく利点になり得ます。ページを開けば問題が並んでいて、余計な読み物がない。解いて、答え合わせをして、詰まったところだけ別冊解答なり先生なりに当たる。塾や学校の先生に質問できる環境がある生徒さんにとっては、この「わからないところだけ聞く」で回る形が、実はいちばん効率的です。逆に、レイアウトがにぎやかで解説の長い参考書は、一見親切ですが、読む時間が解く時間を圧迫して、理解がかえって遠回りになることがあります。数学の力は、読んだ量ではなく、解いた量と質で決まります。簡潔な問題集×質問できる相手という組み合わせは、無駄の少ない勉強の形だと私は考えています。

定期テスト期の​使い方

4STEP は受験参考書ではなく、学校の授業と定期テストのための問題集です。使い方もそこに合わせます。

  • 授業の進行に合わせて STEP A を解き進め、試験前にあわてて一気にやる状態を避けます。時間がないときは、目安の印が付いた問題だけを先に通すやり方も有効です。
  • 試験2週間前までに範囲の STEP A を終え、そこから STEP B と、学校が指定する範囲の発展・演習問題へ。提出課題は、この過程で自然に仕上がります。
  • 解けなかった問題には印をつけ、試験直前は印の問題だけをもう一周。別冊解答を読んでもわからない問題こそ、先生に聞く価値のある問題です。

鍵は「日々ためない×直前は印だけ」の運用です。これができると 4STEP は素直に力になります。反対に、提出前日にまとめて解答を写す使い方になっているなら——実際、少なくない光景だと思います——それは教材の問題ではなく運用の問題で、そこが立て直しどころです。写した提出物は成績の足しにはなっても、力にはなりません。

受験期に​どう​扱うか

4STEP を受験勉強の主軸に据えることは、LE ではおすすめしていません。傍用問題集の役割は教科書内容の定着で、入試対策はそれ用の演習に移るのが自然な流れです。ただし、定期テストごとに 4STEP を回してきた蓄積は、そのまま受験の土台になります。入試演習で基礎の抜けが見つかったとき、印だらけの 4STEP に戻って該当範囲を解き直す——戻り先として、使い込んだ傍用問題集ほど頼りになるものはありません。まっさらのままの 4STEP には、この戻り先の機能もありません。差は受験期に出ます。

塾を​活用した​ 4STEP の​勉強法

4STEP でつまずくポイントは、問題そのものより「詰まったときに前へ進めないこと」です。簡潔な解答は、質問できる相手がいてはじめて利点になります。LE は東京の中高一貫校専門の塾として、各校の 4STEP の進め方・提出課題の実情に合わせて、日々の消化の管理と質問の受け皿を用意しています。授業でその週の詰まりを解消し、試験前は印の問題を一緒に潰す。4STEP との向き合い方にお悩みの方は、お問い合わせからご相談ください。

文責:リープエンジン編集部