センター社会の講評と今後の対策

地歴・公民を合わせて講評します。

世界史
語句選択問題が増加しました。
細かい知識を問う設問,文化史の年代配列などで難問が見られ,私立対策をしている人に有利に働いたかもしれません。

日本史
時事問題が増加したかわりに,経済史が減少,原始時代に至っては一問も出ませんでした。
史資料読み取り問題で迷うところもありますが,全体的には基本的な知識を問う問題で占められ,日頃の演習の成果が出たのではないかと思います。

地理
図表の読み取り能力や統計の判定が難しい問題が出題され、難易度はやや上がりました。
知識問題は解きやすかったため,得意不得意があらわれたのではないかと思います。

政治経済
正誤問題では思考力,応用力を問う出題もあり,知識を元にその場で考える力を求められました。 全体としては,基礎的な部分がしっかりできていれば解ける問題が多く,日頃の知識の定着が点数にあらわれたのではないでしょうか。

倫理
知識を問う問題,読解力を問う問題ともに例年通りで,読解についてはその場で考えれば解けるいわば「国語の問題」が目立ちました。
知識だけで解こうとするよりは,問題文をしっかり読んで答えることが重要でした。

倫理政経
小設問はすべて「倫理」「政治・経済」の問題を組み合わせた出題でした。

現社
現代社会の範囲からまんべんなく出題されました。
例年の「常識的に解ける問題」が減少し,現代社会の勉強をしっかりした人に有利な出題となりました。
しっかり教科書レベルの知識を積み上げた人にとっては,ひっかかりなく解ける問題が主だったと思います。

今後の対策
正確な知識を元に思考力を試される問題については,やはり演習量が鍵となります。
それも,初見で解けることが「本番でも解ける」ことにつながり,自信にもなりますから,初めて挑戦する問題をしっかり考えて解く練習を日頃から積んで行きましょう。今後の試験対策には特に重要な要素になります。

センター理科の講評と今後の対策

講師よりセンター理科の講評です。

理科は全ての科目で形式に変化はありませんでした。

【物理】
問題の量が減った分,計算力や考察力を試される問題が増えました。
教科書の理解がしっかりしていれば切り抜けられたと思います。

【化学】
典型的な知識問題が多く,あまり差がつかなかったかもしれません。計算量はやや増加しました。
落ち着いて解くことができれば過去問より高得点がとれたのではないでしょうか。

【生物】
形式の変化はありませんが、設問数は増加しました。
また問題も難しいものが多く,時間もかかり大変だったと思います。
総合的な理解と考察力が求められる分野横断的な問題も多く出題され,大きな視点で理解できているかがポイントとなりました。

【地学】
用語などの正確な理解と、図・グラフを正確に読み取る力が求められました。
考察問題も例年より難しく,計算量も増えたため焦ったかもしれません。

今後の対策
全体的に考察力を見る問題が増加しました。教科書の正確な理解と,いろいろな問題に触れてきたかどうかが鍵となりました。
各科目の平均点などもチェックすると思いますが,それよりも「自分の間違えやすい箇所」のチェックの方が重要です。
基礎知識・計算力・考察力など,人によってこれから伸ばすべきポイントは変わってきます。今後効果的な勉強を進めるためにも,自分の現状をしっかり把握しましょう。

センター国語の講評と今後の対策

国語講師より総評です。
全体的に文章が短く出題され時間的余裕をもつことができたと思います。
評論は文章の論理的つながりをたどるのに少々苦労したかもしれません。

第1問(現代文・評論)
「暮らし」のなかで人々が身の回りの空間とどのように関わるのかについて論じたもので,昨年よりもやや文章量が少なくなっています。
本文は抽象的、観念的な表現が多く、読み取りが難しかったと思われます。本文の論理的なつながりが正確にたどれないと、誤りの選択肢に引っかかってしまったかもしれません。
漢字は第一問がやや難しかったです。

第2問(現代文・小説)
文章量は少なめで,設問も例年並の難易度でした。
「私」の境遇を「たま虫」に投影する形で書かれており、その状況下での主人公の心情をうまく汲み取れるかどうかが鍵となっていました。出題意図がつかみづらく、消去法に頼らなければ答えが出しにくい問題も見られたものの、小説の過去問で演習してきた人にとっては真新しいものではなかったと思います。

第3問(古文)
本文は昨年よりも大幅に短くなり、和歌を含むものの読みやすい文章でした。
文法問題は基本的なもので,基礎的な勉強が功を奏したことでしょう。
ただ前後の脈略も見て解く必要がある出題もあり,文法理解に加え読解も必要であることがわかります。

第4問(漢文)
文章をしっかり理解しようとすると難しかったかもしれませんが,設問自体は標準的な問題でした。
新たに出題された問7では、全文の理解が問われましたが,これも設問としては難易度は高くありません。センターでは新しい設問が出題されることがあるので,面食らわずに対応していきたいところです。

今後の対策
個別試験では設問形態は異なるものの,文章読解の仕方が変わるわけではありません。今回足りない部分があれば見直し,新たな問題形式に備えてください。記述式問題では,設問で聞かれていることにそのまま答えることが大事です。自分の解答が,設問文への直接的な答えになっているか,しっかりチェックしましょう。

センター数学の講評と今後の対策

数学講師より,センター数学の講評です。

数学IA
例年との比較:例年並み
大問構成,配点,問題量は例年通りでした。
基本事項の確認で解ける問題が多く,計算量がやや減少したためこの評価です。

点数を落とすとしたら,第1問・第3問でしょうか。ていねいな誘導が減少し,解法の選択を誤ると落としてしまったかもしれません。

逆に第2問は解きやすく,過去問をやった人は昨年の問題に似ていると思った人もいるのではないでしょうか。この辺は,センターは過去問対策が最重要と言われる所以であると思います。

数学IIB
例年との比較:やや難化
形式は数学IAと同じく例年通り。
ただ問題のボリューム,計算量が増加し,スピードや計算の正確性が求められた局面が多かったと思います。

特に第4問のベクトルは計算量が大幅に増加しました。
その他,第1問・第3問には一部2次試験レベルの出題もありました。

今後の対策
IIBは難化とはいえ,過去にこのレベルの難易度の年度はありましたので,想定の範囲外というわけではありません。
個別試験でももちろん過去問対策は大事ですが,「出題範囲の問題は出る可能性がある」ということも重要です。これは普段の演習量が響いてきます。

今後も,基本的には「演習量」が大きな武器となります。問題を覚えるというよりは,その場でしっかり考えて解くよう心掛けましょう。試験では,類題とはいえ「初めて見る問題」が出ますから,その場で考えることはどうしても重要です。

センター試験後の勉強方法

センター試験が終わったあと,「この後どのように勉強していけばいいかわからない」という声がいくつもありました。

たしかに,センターまでは世の中に対策・勉強法があふれていますが,個別の大学対策となると限られてきます。当塾での大学別対策をしっかり行っていても,家に帰ればやることがわからず勉強時間が減っているという人もいるはずです。

塾生それぞれが行うべきことは変わらず「弱点の発見→克服」。志望大学の出題範囲や過去問から,「もしこの分野の問題が本番で出たら解けるだろうか」と想像力を働かせてみてください。自ずとやるべきことは見えてくるはずです。

常に言っていることですが,この時期でも大切なのは日々の勉強記録をつけること。自分の弱点,やるべきことを記録していき,毎日効果的な勉強をするのに役立ててください。何よりも,自分はこれだけ勉強した!という記録をつけておくと,自信にもつながります。がんばりましょう!

センター英語の講評

センター試験を受けた受験生の皆さん,おつかれさまでした。
入学試験はここからがスタートです。センター試験の結果をもとに今までの自分の「講評」をし,良かったところ悪かったところを洗い出して,これから続く試験に備えましょう。
それでは,英語の講評を掲載します。

【総評】
全体として易化傾向。特に第2問,第3問が易しい問題だったので満点が狙えたはず。また読解問題も第4問[A]以外は,ひっかけのようなものはなく,素直に英文を読解し,事実表現や必要な情報を整理すれば得点できたと思う。今後の入試に向けて,自分の解き方における弱点や知識上の弱点を再発見する意味でも今年の試験は良問といえた。

【第1問】
発音問題,アクセント問題としては標準的な設問。

【第2問】
従来はAの問題では受験生が知らないような語法問題が存在したが,今回は有名問題集でもカバーしているような標準的な語彙・語法に関する問題だったので高得点が狙えた。また,Bの会話も少し文脈をおさえるのに時間がかかった可能性があるが,Cの並べ替えの選択肢が6つから5つに減少したので,相殺できたと思う。Cの並べ替え自体はかなり基本的な問題だったので2問は確実におさえたい。

【第3問】
A,B,Cそれぞれ,高校入試レベルの英文だったので確実に点数を取って欲しいところ。受験生の中には英文が素直すぎて気が抜けてしまった人もいたかもしれない。

【第4問】
Aは木材の収縮に関する内容の英文で,内容的にしっくりこなかった受験生には少し難しく感じたかもしれません。ただ,ここでうまく点数がとれなくても,Bの広告読解に時間をかけるようにチェンジしたら失点はある程度防げる仕組みになっていた。

【第5問】
海外留学の感想についての2者からの見解を通じて解く読解問題。設問がかなり親切で,「誰の発言から」答えるかがある程度はっきりしていたので例年よりも解きやすかったはず。ここは高得点を狙いたい。

【第6問】
「遅延」をテーマにした論説文読解。設問がAで段落内読解の内容一致,Bで段落ごとのトピックを入れる問題。設問を利用し素直に読解すれば高得点がとれるところ。苦手な受験生でも半分まで読めば半分は設問が解ける仕組みなので,「取れるところをとる」という試験における基本的な技術をもって取り組みたいところです。

センター2日目終了!

センター試験の2日目が終了しました。

理系科目受験者のみなさんはお疲れ様でした。

数学IAでは、図形の問題が少々難しかったようですが、うまく切り抜けることができたでしょうか?

最後まで完全燃焼で共にがんばりましょう!

センター初日終了!

センター試験の初日が終了しました。
みなさんお疲れ様でした。

地理Bがやや難化で、その他の科目は例年並の難しさということです。

結果が気になる人も多いと思いますが、過ぎた事は変わりません。
今は、目の前にある、明日の試験でベストを尽くすことを考えましょう。

寒い中で長時間試験を受けるということは、思った以上に疲れるものです。鋭気を養うため、今日はゆっくり休みましょう。

平・常・心

いよいよセンター試験です。
大事なのは,「平常心」。

今まで準備してきたことを最大限活かすには,これがいちばん大事です。
試験本番だと,「点数を落としてはいけない!」という思いが足かせとなり,かえって焦ってしまう場合があります。しかし焦っても何もいいことはありません。

立ててきた戦略通りの時間配分・順番で問題を解き,思わぬところで手こずってしまったら落ち着いて次の問題へ進みます。
「いつもどおり」にやることを心掛ける。
ここまできたら,それが「ベストを尽くす」ということです。

それでは皆さんがベストを尽くし,目標点数に到達できるように!


今年の初詣で手に入れたお守りです。
健闘をお祈りしています。

試験当日の持ち物チェックリスト

試験当日のチェックリストです。
今のうちに確認して,準備を万端に整えてください。
こうした準備をすることで気持ちも高まってきます。

★チェックリスト★
□受験票
□十分な筆記用具
□時計
□財布
□食べ物
□飲み物
□ティッシュペーパー
□ハンカチ
□防寒具
□上履き(必要な会場の場合)
□雨具
□勉強道具
□携帯電話
□試験会場までの道のり
□前日早寝,当日早起き

~持ち物の注意点~

・受験票
大事なものなので厳重に保管していたらどこに置いたか忘れてしまった……ということのないように。 万が一失くしてしまった場合は会場で申し出れば再発行することができます……が,なくさないように用心を!

・十分な筆記用具
十分な量の鉛筆と小型鉛筆削り,消しゴム2個以上。

・時計
シンプルな機能で,音のしないもの。

・財布
電車賃,もしものときのために。

・食べ物
現地調達でもよいですが,満足なものが得られるとは限らないので用意していった方が無難。

・飲み物
なんでもいいです。好きなものを。

・ティッシュペーパー
試験中に必要になったとき,ないと困ります。

・ハンカチ
手が濡れたままだと力が出ませんね。

・防寒具
会場はエアコンは効いていると思いますが,席によっては寒かったりします。 ひざ掛けなど,必要そうだと感じる人は用意しておきましょう。

・上履き
必要な会場もあるので,要確認。

・雨具
もしものときのために。通り雨でも当たって風邪をひいたら大変!

・勉強道具
行きや昼休みの直前確認用,帰りの勉強用とあると万全です。やり慣れたものがよいでしょう。 何もすることがないと不安になってきたりする人は特に,やることを用意するのが大切。

・その他
薬やメガネ,カイロなど,必要なものは各自リストアップしてみましょう。

~その他の準備~

・試験会場までの道のり確認
当日に迷うことのないよう確認しておきます。 電車の乗り継ぎ,時刻についても調べ,当日の動きを決めておきましょう。 電車の遅延も考え予備ルートも見ておくとよいです。

・前日早寝,当日早起き
起きる手段を確立しておきましょう。目覚ましはちゃんと鳴りますか? 前日に早寝するためには,前々日にも早く寝ておく必要がありますね。

予報によると,試験当日は全国的に寒いようです。
防寒の準備は念入りに!

センター直前・当日の注意点

いよいよあと4日になりました。この直前期と当日の注意点をこちらでもまとめておきましょう。

☆前日まで

(1) 暗記ものの絞り込み

最後にやるべきことは「知識の絞り込み」。よく試験直前にあれもこれもチェックしようと網羅的に参考書や単語集を見る人がいますが,これはあまり効果的な勉強ではありません。文系科目なら,文法問題や語彙や年号などで覚えきれていないものを科目ごとにルーズリーフやノートに書き出し,それを最後2~3日で覚えこんでいくのがよいでしょう。くれぐれも試験場に全ての問題集や参考書を持っていくなんてことはしないように!! 書き出したノートとお気に入りのテキスト・参考書を1冊持ち込むのがベスト。

(2) 解き方の確認

暗記物以外としては,英語や国語の読解系などの「解き方」を扱った問題を丁寧に追っておくこと。仮に当日,出題形式が変わっていたとしても,普段からの解き方が身についていればセンターは基本的には解けるようになっている。解き方の手順を体に染み込ませておくことが一番の対策なので,不安がある場合は解き直しをして,今までやってきた勉強を活かす準備をしよう。

☆当日の注意

(1) 試験直前には用意したノートを見よう

試験直前には必ず暗記物のノートをチェック。絶対に出題されるとは限りませんが,もし出題されたらさすがに直前に見たものを間違うということはないはず。あれもこれも見るくらいなら,最後まで残った弱点の点検に充てよう。

(2) 終わった試験のことは考えない

答え合わせは全ての試験を受験し終えたあとに行うべき。ついつい試験と試験の間に友達と受験した試験について話してしまいがちだけれど,その暇があれば次の試験の準備をしよう。そもそも,終わってしまった試験について話しても何の利益にもならないし,いろいろ気にすることで次の試験に悪影響を及ぼす可能性もあります。重要なのは,「試験の2日間は前だけを見て集中すること」!

以上のことに注意してセンター試験を乗り切ってください。健闘を祈ります。

不安に打ち克つ勉強法

みなさん,あけましておめでとうございます。

受験生にとってはいよいよ勝負の年。そして,新しい門出の年でもあります。「決意を新たに」する年始の時期ですが,受験生にとっては「今までの決意を本番まで持続させること」が何よりも大事です。ですが,気持ちが弱い方向にいってしまう人も少なからずいるようですね。

たとえば,「本番間近だしこれからがんばっても無理かもしれない」と考えてしまい,勉強が手につかない,思うようにはかどらないといった不安の声をよく耳にします。そこで,このブログでもこの時期のアドバイスをしていきます。

まず,勉強が手につかないからといって何もしないのは絶対にダメ! 「演習中心」でとにかく短期集中,ガリガリ問題を解き進めましょう。使うのは問題集や過去問・センター実践問題集など。さすがに試験形式ならば集中せざるを得ませんよね。ただ解けばよいかといえばそれはそれで問題はありますが,やはり「解いた量」は重要になります。

直前期に焦りが先行すると,今まで作ったノートを見なおしたりテキストを眺めたりしているだけになりがち。それで勉強しているつもりにはなりますが,ただ見ているだけでは大した効果はありません。問題を解けば解くほど弱点も見え,「テキストのどこを読みなおせばいいか」という焦点も絞れます。

もう知識系の学習はひと通りは終わっているし,今は問題演習の時期なのだから,落ち着かないと感じたら即演習という流れを作る。そうしていると,頭の中にあった不安やもやもやを「感じなく」なっていくはず。演習に没頭することで不安はかき消された形になるのです。

誰でも受験前は不安になるもの。そこで「ただ無駄に焦るのか」それとも「演習を積んで経験値を上げる」か……これは大きな差です。

ここでは実践的な不安解消法を紹介しました。それができれば苦労はない,と思う方もいるかもしれませんが,不安とがっぷり向き合っていても始まりません。どこかで思考を捨て,一心不乱に机に向かう瞬間が必要なのです。